複雑な権利関係が絡む借地権は、生前対策を行わずに相続が発生するとトラブルになりやすい典型的な財産の一つです。地主との関係維持や地代・更新料、将来の処分方針など、元気なうちから計画的に準備を進めておくことが円満な相続の鍵となります。
借地権の生前対策でまず取り組むべきは、契約内容の正確な把握です。借地契約書や地代の領収書を確認し、借地期間や更新時期、特約の有無を整理しておきましょう。将来的に第三者へ売却したり、建物を建替えたりする場合は、事前に地主の承諾と承諾料が必要となります。相続人に借地を引き継ぐ意思があるのか、それとも生前に地主への返還や第三者への売却を進めるべきか、家族の意向を早めに確認・共有しておくことが大切です。
また、借地権は相続財産として評価額が高額になるケースが多く、相続税の負担や納税資金の確保といった税務面の対策も欠かせません。借地権と底地を同時に売却する一括売却など、選択肢によって手元に残る資金や税負担は大きく変わります。
借地権の整理には、専門的な法律・税務の知識に加え、地主との円滑な交渉力が求められます。相続発生後の家族の負担や無用な摩擦を減らすためにも、まずは借地権や不動産問題に強い弁護士・税理士などのプロへ相談し、最適な生前対策を整えてみてはいかがでしょうか。



